Q2業績報告から聞こえるSaaS3.0の足音①

SaaSにキレた時代の始まりと、デジタルおよびAIネイティブの揮発性
らんぶる 2024.08.19
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8月上旬は、植田発言を受けてキャリートレードの巻き戻しをアルマゲドンと誤認した妄想家たちのパニック売りに振り回された2週間だった。妄想だったので、当然市場は平静を取り戻している。このパニックで恩恵を受けた人間がいるとすれば、ブラッフマンデー終わりに3桁億円規模の買いを入れた伝説の投資家と、その前後にあまり芳しくない業績報告を終えたSaaS企業くらいだろう。マクロの動きが激しすぎて、多少の業績の鈍化など誰も気づかなかったように思える。先月散々やらかしたCrowdStrikeでさえ、Microsoftというブタゴリラの威を借りてDelta航空からの糾弾に対して毅然とした態度を見せ、その株価も少しずつではあるが持ち直している。

再成長の兆しがなかなか見えないAmplitude(過去分析)、MongoDBと似たGTM課題を抱えるConfluent(過去分析)、Alphabetに買ってもらえなかったHubSpot3社の業績から、SaaS第三期について考察する。

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  • 従量課金かつ機能完備というワガママ
  • デジタルネイティブ顧客の揮発性

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