HubSpot買収談義のその後
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Google I/Oに今回も自社の新機能発表をぶつけてきたOpenAIは、GPT-4oを発表した。ラテン語で「すべて」を意味するomniの頭文字をとったそうだが、文字ベースのコミュニケーションに特化していたこれまでのGPTと異なり、音声や映像もリアルタイムで認識できるようになっており、壇上デモでは発表者と円滑に会話するところが目撃された。
対するAlphabetも自社のAIエンジンGeminiの大幅な改善を含む様々なAI機能を発表、GmailやGoogle Docsといった自社の事務系ウェブアプリ群に生成AI機能を追加するという、誰もが予想できた次の一手を仕掛けてきた。
もちろんMicrosoftも黙ってはいない。今週の開発者向けイベントBuildでは、WindowsマシンのスナップショットをAIに渡し続けることでデスクトップ検索を大幅に改善するRecallを発表。ほぼ同じ機能をマルチプラットフォームで提供する新興企業Rewindを彷彿させるネーミングに失笑してしまった。Nvidiaの四半期報告も無事通過、巨人たちのAI戦争から目が離せない。
その一方で見放されつつあるのがGoogleによるHubSpot買収である。先月あたま当ニュースレターが分析した時点では、かなり確度が高いように思えた当該M&Aだが、続報は聞こえてこない。共同創業者で取締役も務めるBrian Halligan氏が4月23日に発した「SalesforceによるInformaticaの買収は立ち消えになりそうだ(ChatGPTを使うまでもなく意訳)」というツイートの「おまゆう」感たるや、これぞSaaS業界という感じである。
イグジット環境がトリッキーなのはHubSpotも同じである。