Confluentもビッグブルー
OSSミドルウェア同窓会はアーモンクで
らんぶる
2025.12.28
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生成AIマーケットが本格的に加熱し始めた2024年2月、ソブリンAIの文脈で「提供価値の抽象度を下げ、より汎用的なミドルウェア的サービスを展開する…MongoDB、Snowflake、Confluentのような企業」は、データの置き場所に対して関係各所が過敏になっていくAI時代に於いても引き続き根強い人気を誇るだろうと分析した。その一例として当ニュースレターも分析をかさねてきたストリーム処理ミドルウェア企業Confluentが、今月10日づけでIBMに買収された。取得額は一株あたり31ドルで、総額110億ドルの大型M&Aとなる。M&A発表原稿から両社CEOのコメントを引用する(強調は筆者)。
IBM会長兼CEOのアービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)は、次のように述べています。「IBMとConfluent社が一体となることで、企業は生成AIやエージェント型AIをより迅速かつ効果的に導入できるようになります。これは、環境、アプリケーション、API間で信頼できる通信とデータフローを提供することによって実現されます。データはパブリッククラウド、プライベートクラウド、データセンター、そして無数のテクノロジー・プロバイダーに分散しています。Confluent社の買収により、IBMはAIに特化した企業IT向けのスマート・データ・プラットフォームを提供します」
Confluent共同創業者兼CEOのジェイ・クレプス(Jay Kreps)氏は、次のように述べています。「創業以来、Confluentは複雑化するIT環境において、データの可能性を最大限に引き出し、イノベーションを推進してきました。リアルタイム・データ・ストリーミング・プラットフォームを通じて、生成AIやエージェント型AIの次の時代を支える基盤を提供してきたことを誇りに思います。IBMと共に戦略を加速し、IBMの市場展開力、グローバルな規模、幅広いポートフォリオを活用できることに大きな期待を寄せています」
IBMの優位性なき優位性
生成AI時代におけるIBMの立ち位置は独特である。Nvidiaのようなハードウェア基盤を提供するわけでもなければ、AnthropicやOpenAIのように大規模言語モデルを作るわけでもない。一応クラウドは持っているが、その規模はAWS・Azure・GCPはおろかAlibabaやOracleにも劣後する。ではIBMは何をやっているかというとそれ以外の全てである。The Vergeの編集長Nilay Patelとのポッドキャストに出演したKrishna社長の発言から引用する(naniで翻訳後微修正・強調は筆者)。