Bill.com:超気長な二兆円企業②
前週の約束通り今週はBill.comの各種指標を追っておくことにする。ちなみにBill.comは年度終わりが6月なので、20XX年6月終わりの決算がFY20XX+1年のQ4として計上されることに注意する。
まずは売上とFCF粗利率、そしてそれを合算したRule of 40の値をみてみる。
![https://investor.bill.com/financials/quarterly-results/default.aspx のデータを元に作成](https://d2fuek8fvjoyvv.cloudfront.net/tamuramble.theletter.jp/uploadfile/aa6dd08f-347b-4bd7-9465-e40f0b52ca88-1662515858.jpg)
https://investor.bill.com/financials/quarterly-results/default.aspx のデータを元に作成
2020Q2つまり2019年12月にIPOしたBill.comは上場早々に新型コロナウイルスの洗礼を受けることとなる。中小企業を主だった顧客とするBill.comにとってコロナ禍は思わぬ向かい風となった。一部サービス利用料を免除するなどといった施策も発表、2021年Q2まではRule of 40観点では悪化の一途を辿ることとなった。
しかしS&P平均株価のスカイダイビングから始まったコロナ禍も、蓋を開けてみればバンジージャンプであった。前代未聞の資本ばら撒き作戦とSaaS含むデジタルビジネスに対するニーズの前倒しは、瞬く間のV字回復からの空前絶後のブル市場をもたらした。Bill.comも確実にその恩恵を受けており、上場から12ヶ月の2020年12月には上場時の3倍弱をつけ、ピークとなった2021年11月には7.5倍をマークしている。
![比較指標としてNASDAQ(青線)を記載。](https://d2fuek8fvjoyvv.cloudfront.net/tamuramble.theletter.jp/uploadfile/cbfc15db-5288-400c-90b4-b8a759c42d8d-1662517322.jpg)
比較指標としてNASDAQ(青線)を記載。