OpenAI経営陣の脱藩は終わりの始まりか

オッカムの剃刀で陰謀論を削ぎ落とす
らんぶる 2024.09.03
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8月上旬、OpenAIでPresidentをつとめ、実質的な製品エンジニアリングのトップであったGreg Brockman氏が長期休暇を取ると発表した。

Greg Brockman
@gdb
I’m taking a sabbatical through end of year. First time to relax since co-founding OpenAI 9 years ago. The mission is far from complete; we still have a safe AGI to build.
2024/08/06 11:14
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Brockman氏の休暇発表と前後して、11人いる円卓の騎士じゃなかった共同創業者のひとりJohn Schulman氏も辞任を発表した。直接的競合であるAnthropicへの移籍とのことで、競業避止がないカリフォルニアの風を感じざるを得ない。上記ふたりと比べると知名度は落ちるが、Facebookの古参プロダクトマネジャーであり、一時はInstagramの製品トップも務めたPeter Deng氏も既に辞職している。Deng氏は昨年5月に入社したばかりであり、仮に事実であるとすれば1年少しでの退社となる。

シリコンバレーはゴシップが好きなので、5月のIlya Sutskever氏の退任に始まった今シーズンのOpenAIドラマをここぞとばかり取り上げており、中にはOpenAIの崩壊も近いと叫ぶ人もいる。OpenAIのビジネスモデルの持続性は確かに注視されるべきであるが、ビジネスモデルの妥当性と最近のリーダー交代劇は無関係だというのが当ニュースレターの見解だ。今回話題となった3名について、一人ずつ分析していくこととする。

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