業務フロー少考:ふたつのパラダイム

裏と表、民主化と効率化の両輪
らんぶる 2022.10.02
読者限定

先週有料読者に配信した「Figmaとは何だったのか(あえて過去形)」が思わぬ反響を呼び、なんと有料読者の数が一週間で30%以上増えた。読んでくださった方、ツイッターなどSNSで拡散してくださった方などにこの場を借りて御礼したい。

そんな読者の方のひとりである下岡純一郎氏が以下のようなコメントをくださった。

https://twitter.com/tamuramble/status/1574189335741894656
https://twitter.com/tamuramble/status/1574189335741894656

ここで「以前の記事」と氏が言及している「SaaS市場の拡げ方:構造的アプローチ」から引用する(強調は筆者)。

まず新しい産業軸で拡販を狙うのには業務フロー型SaaSが向いている。わかりやすいのが人事系のツールだろう。どんな業界であろうと採用面接はするし、労務はあるし、給与計算は面倒くさい。そういう意味では業界依存性が低く、新しい産業にも足を踏み入れやすい。(中略)全くもって大は小を兼ねないのが業務フロー型SaaSだ。会社の業務の複雑さはその事業の規模感による部分が多大にある。これはベンチャーひとり人事と伝統的大企業の人事部の業務内容の違いを考えれば自明だろう。ServiceNowもAsana/Monday.comも業務フロー型SaaSであるが、前者は大企業向け、後者は中小企業および部門レベル向けと明確に棲み分けがなされている。Asanaが大企業のグローバルスタンダードになるのは難しいだろうし、日本の中小企業がServiceNowを使いこなす未来もなかなか想像しづらい。
https://tamuramble.theletter.jp/posts/14d43810-0021-11ed-b97f-85d685ca51b7

確かにこの分析はFigmaに当てはまらない。下岡氏が指摘しているように、本来規模の壁を超えづらいはずの業務フロー型SaaSのFigmaは、ARRを直近一年で$200M→$400Mと伸ばしており、着実にエンタープライズを攻略できている(エンタープライズを攻略せずして$400M ARRには到達できない)。自論の綻びについて考えるうちに、業務フローについていくつか気づいたことがあったので、共有したいと思う。

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続きは、2990文字あります。
  • 表と裏
  • Figmaはなぜ規模の壁を超えたのか

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