SaaSの市場の拡げ方:構造的アプローチ

Zendeskの敗因は何か?
らんぶる 2022.07.12
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書こう書こうと思いつつ三週間が過ぎてしまったが、ZendeskがHellman&Friendman(H&F)とPermiraというPrivate Equity(PE)コンビに買収される運びとなった。Permiraの担当パートナーでテクノロジー投資のco-headを務めるBrian Ruder氏は若い頃H&Fで研鑽を積んでおり、Permiraでも教育テクノロジー企業のRenaissance LearningをH&Fに売却していることを考えると、それなりに距離の近いファームが協業したかたちとなった。

ツイッターでも指摘されていたが、2022年2月に同じくPEのThomas Bravo等からあった$17B(≒2.3兆円)の買収オファーを蹴ってからの今回の着地なので、株主の中には残念がる人も少なくなかっただろう。

NYANIT👳
@nya_nya_nayn
@tamuramble 2月に$17bnの評価でオファーが来てたのを断ったのに、$10.2Bnに落ち着いてしまったので、関係者は複雑な心境かもしれませんね。Revenueが約半分のAnaplanが、10.4Bnで買収完了したのを考えると、マーケットタイミングは難しいですねぇ。。。
techcrunch.com/2022/02/11/zen…
Zendesk spurns $17B private equity takeover offer This deal was just too aggressive a bargain hunt to swallow. techcrunch.com
2022/06/27 07:56
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Anaplanもそうだが、今回のZendeskをめぐる買収劇はデカコーンつまり時価総額$10B以上のSaaS企業の成長戦略について考える良い機会となった。せっかくの機会なのでこの半年コッカラSaaSで分析した企業などを例にデカコーン時代のSaaS企業の生存戦略についてまとめてみよう。

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続きは、4153文字あります。
  • SaaSの構造的分類
  • TAMの拡げ方について
  • ケーススタディとしてのZendesk

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