Siebelの勇退、Palantirの躍進
その裏でパランチュアはシコシコ青田「借り」
らんぶる
2025.08.17
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C3 AIの創業社長Tom Siebelが引退を発表した。昨年12月に発症した自己免疫病の後遺症で視力が著しく衰えたことを理由としている。氏が株主に向けて書いたメッセージから引用する(GPT-5で翻訳、強調は筆者)。
C3.ai には、必要に応じてすぐに飛行機に乗り、ホワイトハウス、国防総省、ニューヨーク、パリ、ロンドンなどを訪れ、必要であれば長期間にわたって活動できるCEOが必要です。私の視力の制約により、それを行うことは不可能です。その結果、取締役会と私は、C3.ai を次の段階へ引き上げ、その可能性を最大限に実現できる、経験豊富で高度な資質を備えた最高経営責任者の選任を開始することを決定しました。
まずはエンタープライズソフトウェア、特にその中でも営業職の立ち位置の向上に大きく貢献したSiebel氏に対して、深く敬意を表する。Siebel SystemsはCRM領域におけるエポックメーカーであり、多くの優秀な営業人材を輩出(排出?)した。かのSalesforceも元はと言えばSiebel Systemsのアンチテーゼとして始まったと言っても過言ではなく、かつてのApple広告の言葉を借りるならば、Siebelオジは「好きか嫌いかは別にして、とりあえず無視できない存在」として君臨してきた。SaaS業界の末席を汚すものとして、寂寥を覚えないと言えば嘘になる。