SaaSはAI思春期を拗らせる

盛大に外した分析の反省文はもちろん有料
らんぶる 2024.06.10
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上場SaaS企業の雲行きが怪しい。先月末から1月締めのSaaS企業たちによるFY2025Q1の業績報告が始まったが、決算をまたいで大きく株価を下げる企業が目立った。

先月29日に決算を発表したSalesforceの場合、Q4に発表したFY2025のガイダンスは据え置きであったにも関わらず、決算直後株価は20%近く急落した。ガイダンスを下方修正したUiPathとMongoDBにいたっては、下落幅は30%を超えており、SaaS企業のPSRに対して市場がきわめてシビアになっていることがわかる。ガイダンスを上方修正したCrowdStrikeは、S&P500入りもあって株価を伸ばしたが、同じくBeat&RaiseだったBrazeは、直後こそ株価が上がるも二日と経たず売り戻された。

昨年末、当ニュースレターはSaaSがオワコン化したと述べた。その際「大味に総括すると、アプリケーションレイヤーのSaaSの売上マルチプルは引き続き下がり、よりデータ処理に近いベンダーは、金利の動き次第では、2021年の高値を更新してくる気がしている」と分析したのだが、この予想は豪快に外れた。ではなぜここまで酷く予想を外したのか、反省も含めて振り返るところから始めたい。

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