ディストリビューションとAI戦略①:既存販路組
バブルの終焉が近そうだからそろそろ類型化
らんぶる
2025.03.20
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OpenAIの新しいAPIも発表されたことだし、この辺りで一旦LLM製造元の戦略を体系化し、ここ数週間の間に発表されたLLMリリースラッシュの交通整理を図りたい。
結論を先に述べてしまうと、戦略を決めるのはディストリビューション(販路)である。販路とは何かというと、既存顧客、そしてその顧客との接点の位相を指す。ここまで単純化すると、LLM製造元は三つに分けられる。LLM以外の販路を持つ会社、LLMアプリケーションそのものが販路となる会社、そして最後にどちらも持たないからコッカラッスの会社である。LLM以外の販路を持つ会社の代表例はAlphabetであるが、MetaやMicrosoft、そしてGrok有するXもここに含まれる。LLMアプリケーションそのものが販路となっている代表的存在はOpenAIであり、そこと対比するかたちで、万年二番手の脱藩組AnthropicやLLM業界のヒドゥンドラゴンことDeepSeekをコッカラッス枠に含めたい。
分類が済んだところで、それぞれの戦略的特性について考察する。長くなってしまうので、今回は既存販路組6社について分析する。