LlamaはOpenAIを食い殺すのか?

Llama2はオープンソースというよりメタデータオープン
らんぶる 2023.08.01
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2023年から本気を出したZuckerberg率いるMetaが、先月18日、自社の大規模言語モデルLlamaの最新版Llama2を発表した。その「賢さ」はGPT-3.5相当とされるが、あくまでChatGPTのAPIとしてしか呼び出せないGPT系列のモデルとは違い、誰でもダウンロード可能な独立した大規模言語モデルとして「無償」で使えるのがLlama2の特長だ。ただしライセンス条項には、無償利用は研究用途および2023年7月18日時点で7億人以上の月間利用者(MAU)を有さない企業に限り、それ以外の企業は要相談と記載されている。

この7億人という不自然な閾値の根拠は、各所で指摘されているように、App Tracking Transparencyでボコボコにされた憎きApple、目下のライバルであるTiktok、そしてつい最近MAUが7億人を超えたSNS業界の三枚目Snapに対する技術流出を防ぐためとされる。逆に言えば、超巨大オンラインサービスを運営していない場合、さほど影響はない…のだろうか?Llamaは「オープンソース」らしいので、まずはオープンソースソフトウェア(以下OSS)の歴史を振り返るところから始めたい。

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  • Linuxという歴史
  • LlamaはOSSなのか
  • Facebook APIという黒歴史とReactという希望
  • Llamaは結局グレーボックス

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