Datadog:クラウドを縦走するフレンチ・ブル

AWSもAzureも凌駕する成長率を誇るインフラSaaSに死角はあるのか?
らんぶる 2022.02.28
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ウクライナ情勢に対して沸々と悲しみが湧いてくるが、自分は自分の持ち場でできることをしようと思っている。できる限り明るい話題をということで、今日はDatadogについて書いていく。なぜ明るい話題かというと、Datadogがあらゆる観点から大成功しているSaaS企業であること、この一点につきる。戦略、実行力、指標のどれをとってもウットリするほど素晴らしい。ごくごくわずかであるが、Datadogチームとは個人的な付き合いもあったので、その事業が大変うまくいっていることは知っていたのだが、先週、世間の暗いニュースから逃避しようと決算データと四半期業績報告を読みこむうちに、自分の想像を上回る優良企業であることがわかった。

落ち込みそうな時には上を向け、ということで、まずはDatadogの初期事業について個人的なエピソードも交えて紹介したうえで、なぜDatadogがこの向かい風の市況の中、売上マルチプル37(run-rate)を維持できているのかデータと照らし合わせて説明していく。

ペット対家畜ーそしてPMFの鍵となったAdWords

Wireless Generationの同僚だった二人のフランス人Olivier Pomel氏とAlexis Lê-Quôc氏が始めたDatadogの最初の製品は、インフラ監視をSaaSとして提供するツールだった。インフラ監視と言われてもピンとこない読者もいるだろう。僕も実はDatadogの創業者たちに会うまでそうだった。あるときニューヨークからシリコンバレーに創業者二人が訪ねてきた。当時Datadogの顧客企業にいた僕は、サンフランシスコで一緒に寿司を食べることになった(今思えば一種のカスタマーサクセス笑)。Datadogはエンジニア向けのツールなので、ビジネスサイドの自分には製品の中身がよくわからなかったのだが、さすがに何も知らないのはDatadog陣に失礼なので、会社のエンジニアの一人にこう聞いたのを覚えている。

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続きは、8509文字あります。
  • 閑話休題:一貫した方向性の強み
  • Containerizationという決定打
  • 最強KPIのフルコース
  • 進むプラットフォーム化とエンタープライズ採用
  • DatadogのパーフェクトGTMから何を学ぶか

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