Braze:プッシュ通知の垂直統合

時代の流れに乗ったApp(le)Boy
らんぶる 2023.08.29
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お盆休みを挟んでしばらく間が空いてしまった。今月は決算ラッシュだったので、追ってそちらの解説もしていくが、前から気になっていたBrazeについて調べたので、備忘録的にまとめておく。

世界的投資会社Bridgewaterで出会ったMIT卒のBill MagnusonとHarvard卒のJon Hymanが、ハッカソンの優勝を機に連続起業家Mark GhemezianをCEOに迎え入れ2011年に創業したのが、Brazeの前身となるAppBoyである。ここまで筋書き通りだと、大抵はどこかで失敗してシリコンバレーで語り継がれる警句に成り下がるのだが、Brazeの場合、順調に成長し10年後の2021年、晴れてNASDAQに上場している。

Brazeの成功は、モバイル経済の潮流と共にあった。最初の機関投資家としてAppBoyもといBrazeに投資したBlumberg CapitalはIPO記念ブログエントリの中で、こう分析している(ChatGPTで翻訳後微修正)。

Brazeは、3つの世代的な変化を経て進化してきました。1) 常にオンであるモバイルコンシューマーの力を高めること、2) ブランドがファーストパーティのデータを使用してファーストパーティの関係を構築するのを支援すること、および3) ブランドの顧客により良いサービスを提供するために異なる分野間の協力を促進することです。Brazeの市場機会は、世界中の革新的な企業と伝統的な企業の両方に対応するように拡大しました。パンデミックのロックダウンは、ブランドが自宅での消費者に効果的なデジタル体験を提供するために転換することをさらに加速しました。今日、Brazeは1000以上のブランドにサービスを提供し、月間30億人以上のユーザーを対象にし、1兆を超えるメッセージを管理しています。
https://blumbergcapital.com/news-insights/braze-ipo/

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